マウスピース矯正とワイヤー矯正は、歯を動かす方法は同じですが、以下の違いがあります。
対応できる症例の違い
マウスピース矯正は主に前歯や一部の歯の矯正に適しています。難しい症例にも対応できる特殊なマウスピースを使用することもありますが、一般的には矯正できる症例には限りがあります。一方、ワイヤー矯正はどんな症例でも矯正治療が可能です。
見た目の違い
マウスピース矯正は透明で薄い装置を使用するため、目立ちません。ワイヤー矯正では金属のブラケットを歯に装着し、ワイヤーを通しますが、最近では目立たずに矯正治療ができる白いブラケットやワイヤーも開発されています。また、裏側矯正では歯の裏側に装置を装着し、目立たずに矯正が行えます。
装置の管理の違い
マウスピース矯正は1日で20時間の装着が必要となります。装置を着けていないと歯を動かす力は0になってしまうため、装置を無くしてしまう、装置の付け忘れが多いなど、ご自身での装置の管理が苦手な方にはおすすめできません。ワイヤー矯正は装置を歯に直接接着しているため、歯に24時間力をかけ続けることができます。
痛みの違い
マウスピース矯正では、1枚のマウスピースで0.25mm程度の歯の動きを行うため、痛みが比較的少ないとされています。一方、ワイヤー矯正では、ブラケットや装置が頬粘膜に当たり違和感や傷が生じる可能性が高く、痛みが出やすくなります。
食事の取り方について
ワイヤー矯正は取り外しができないため、食事の際に食べ物が挟まったり、食べにくかったりすることがあります。一方、マウスピース矯正では食事の際に取り外して通常通りの食事ができます。
むし歯や歯周病のリスクの違い
マウスピース矯正は取り外して歯磨きができるため、むし歯や歯周病のリスクを軽減できます。一方、ワイヤー矯正ではブラケット周囲の清掃が難しく、歯磨きを怠るとむし歯や歯周病のリスクが高まります。
矯正期間の違い
矯正期間に大きな違いはありません。一般的な目安としては2年程度の長期間が必要です。また、矯正後の保定期間も両者とも2年程度必要です。ただし、矯正期間や保定期間は症例によって異なる場合があります。
当院では、症例や性格などを考慮し、患者さんに応じた装置を提案させていただきます。
希望に沿った装置で治療ができるか、矯正相談も随時受け付けております。