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奥歯の被せ物が何度も割れる…原因は噛み合わせ|矯正治療でしっかり噛める口元へ

― 歯ぎしりで奥歯の被せ物が何度も割れる…噛み合わせを整え、顎の痛みのない毎日へ ―

歯ぎしりや食いしばりが強く、奥歯の被せ物が何度も割れてしまうというお悩みをお持ちの方は少なくありません。
痛みが強くなければそのまま様子を見てしまうことも多いですが、実は噛み合わせの問題が原因となり、奥歯に大きな負担がかかり続けているケースもあります。

今回ご紹介するのは、奥歯の被せ物が何度も割れてしまうことや、顎の疲れ・痛みに悩まれていた40代女性の患者様の症例です。

「奥歯の被せ物が何度も割れてしまう」「顎の痛みや違和感を改善したい」というご希望で来院されました。

診査の結果、前歯が噛み合わない**開咬(かいこう)**という噛み合わせの状態で、奥歯だけに強い負担がかかっていることが原因でした。

まずはマウスピースを用いて顎の筋肉の緊張を和らげる治療を行い、その後、噛み合わせを根本から改善するために矯正治療を行うことになりました。

奥歯に負担が集中しない、安定した噛み合わせを目指して治療を進めていきました。

はじめに ― 歯ぎしりや食いしばりで奥歯が割れてしまう方へ

歯ぎしりや食いしばりが強い方の中には、奥歯の被せ物が何度も割れてしまうというトラブルを経験されている方も少なくありません。

その都度被せ物を作り直して対応している方も多いですが、噛み合わせの問題が残っている場合、同じトラブルを繰り返してしまうことがあります。

また、噛み合わせのバランスが崩れていると、奥歯だけに大きな力がかかり続けるため、歯の破折だけでなく顎の疲れや痛み、頭痛などの症状につながることもあります。

今回の症例では、噛み合わせの状態を詳しく診査したうえで、顎の状態を整えながら矯正治療を行い、奥歯に集中していた負担を分散させる治療を行いました。

初診時の状態


初診時にみられた症状

  • 歯ぎしりや食いしばりが強く、顎が疲れやすい
  • ひどい時には頭痛が出ることがある
  • 奥歯の被せ物が何度も割れてしまう
  • 前歯が噛み合わない開咬の状態で、奥歯だけで噛んでいる
  • 食事の際、前歯で噛むことが難しい
  • 顎が開きにくい日があり、痛みが出ることもある

初診時は前歯が噛み合わない開咬のため、奥歯だけに強い負担がかかっている状態でした。
その結果、歯ぎしりや食いしばりによる筋肉の緊張が強く、顎の疲れや頭痛などの症状も出ていました。

まずは顎の状態を安定させることから

このようなケースで大切なのは、いきなり歯の治療を行うのではなく、まず顎の筋肉の緊張を和らげ、安定した噛み合わせの位置を見つけることだと考えています。

本症例では、前歯が噛み合わない**開咬(かいこう)**という噛み合わせの状態で、奥歯だけに強い負担がかかっていました。その結果、歯ぎしりや食いしばりによって咬筋や側頭筋が強く緊張し、顎の疲れや痛み、頭痛などの症状が出ている状態でした。

まずはマウスピースを装着し、顎の筋肉が緊張しにくい位置でリラックスして噛めるようトレーニングを行いました。また、日常生活で上下の歯が接触しないようにするための舌の筋機能トレーニング(MFT)も併せて行い、歯ぎしりや食いしばりの予防に取り組みました。

約3ヶ月ほど経過した頃には、顎の痛みや頭痛はかなり落ち着き、顎を前に出して噛む癖も減ってきました。顎の状態が安定してきたことで、まっすぐ噛めるようになってきました。

しかし、前歯が噛めない状態は残っており、奥歯だけで噛む状態が続いていました。また、左下の奥歯の被せ物も再び欠けてしまいました。

そこで、噛み合わせを根本から改善する方法として、矯正治療とセラミック治療の選択肢についてご説明しました。歯を削る治療はできるだけ避けたいという患者様のご希望もあり、最終的に矯正治療によって噛み合わせを改善する方針となりました。

治療の流れ:噛み合わせの改善と矯正治療を行った症例

今回の治療のゴールは、

  • 顎の痛みや筋肉の緊張を改善する
  • 奥歯に負担が集中しない噛み合わせを作る
  • 長期的に歯が割れにくい安定した口腔環境を整える

という3点です。

1)まずはマウスピースで顎の筋肉を安定させる

本症例では、前歯が噛み合わない**開咬(かいこう)**の状態で、奥歯だけに強い負担がかかっていました。
その影響で歯ぎしりや食いしばりが強く、咬筋や側頭筋の緊張が続き、顎の痛みや頭痛などの症状が出ていました。

そこでまずはマウスピースを装着し、顎の筋肉が緊張しにくい位置でリラックスして噛めるようトレーニングを行いました。
また、日常生活で上下の歯が接触しないようにするため、舌の筋機能トレーニング(MFT)も併せて行い、歯ぎしりや食いしばりの予防に取り組みました。

約3ヶ月ほど経過すると、顎の痛みや頭痛はかなり落ち着き、顎を前に出して噛む癖も減り、安定した噛み方ができるようになってきました。


2)矯正治療で噛み合わせを根本から改善

顎の状態は安定してきましたが、前歯が噛めず奥歯だけで噛んでいる状態は残っていました。
また、左下奥歯の被せ物も再び欠けてしまいました。

そこで、噛み合わせを改善する方法として

矯正治療
セラミック治療

の2つの選択肢をご説明しました。

セラミック治療は治療期間が短いというメリットがありますが、歯を削る必要があり、噛み合わせ自体を改善することはできません。

患者様は「できるだけ歯を削りたくない」というご希望があったため、矯正治療によって噛み合わせを改善する方針となりました。


3)矯正治療後に補綴治療で奥歯を修復

矯正治療中は顎に負担がかからないよう、舌の筋機能トレーニングを継続しながら、定期的なクリーニングとブラッシング指導を行いました。

欠けていた左下の奥歯については、矯正治療中は仮歯で経過を観察し、矯正治療終了後にセラミック治療を行いました。

噛み合わせを改善したことで奥歯への過度な負担が減り、歯ぎしりや食いしばりによる歯の破折リスクの軽減も期待できる状態になりました。

矯正治療中に行った注意点

矯正治療では、装置を装着するだけでなく、日常生活の中での習慣や口腔内のケアもとても重要になります。
本症例では、顎への負担を減らしながら安全に治療を進めるため、以下の点に注意していただきました。

① 舌のトレーニング(筋機能トレーニング)を継続する

歯ぎしりや食いしばりを予防するため、上下の歯が常に接触しない状態を意識していただきました。
舌の筋機能トレーニング(MFT)を行い、顎や筋肉に負担のかかりにくい口の使い方を習得していきます。

② 歯の清掃を丁寧に行う

ブラケット矯正では装置の周囲に汚れが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病を予防するための丁寧なブラッシングが重要になります。
定期的なクリーニングとブラッシング指導を行いながら口腔内の環境を管理しました。

③ 顎に無理な負担をかけないよう注意する

顎を前に出して噛む癖があると、顎関節や筋肉に負担がかかってしまいます。
治療中は顎をリラックスした位置で保つことを意識し、無理な動きを避けるよう指導しました。

④ 定期的な通院で経過を確認する

矯正治療では歯の動きや噛み合わせの変化を定期的に確認することが重要です。
定期的な調整と経過観察を行いながら、顎の状態や噛み合わせを確認しつつ治療を進めていきました。

治療後の症例写真


矯正治療によって噛み合わせが改善したことで、奥歯だけに集中していた負担が分散され、安定した噛み合わせが得られるようになりました。

治療前にみられていた顎の疲れや痛み、頭痛などの症状も徐々に落ち着き、日常生活の中で顎の違和感を感じることも少なくなりました。

また、矯正治療後には欠けていた左下奥歯をセラミックで修復し、奥歯でしっかり噛める状態を回復しました。

今回の症例では、噛み合わせを根本から改善することで歯ぎしりや食いしばりによる奥歯への負担が軽減され、被せ物が割れてしまうリスクの低減にもつながりました。

患者様からも「顎の疲れを感じにくくなった」「以前より安心して食事ができるようになった」と喜んでいただくことができました。

今回のケースでの自費診療の費用

治療内容 数量 金額
噛み合わせ検査 1回 22,000円
噛み合わせ診断 1回 22,000円
矯正検査 1回 55,000円
矯正診断 1回 33,000円
ブラケット矯正 1式 880,000円
セラミックアンレー 1歯 66,000円
セラミッククラウン 1歯 132,000円
ファイバーコア 1歯 22,000円
形成・印象 2回 5,500円 × 2

矯正治療・セラミック治療のメリット・デメリット

矯正治療

メリット
  • 歯を削らずに噛み合わせを改善できる
  • 歯の位置を整えることで奥歯への負担を分散できる
  • 歯ぎしりや食いしばりによる歯の破折リスクを減らせる
デメリット
  • 治療期間が長い
  • 歯を動かす際に歯茎が下がる可能性がある
  • 装置の管理や清掃が必要になる

セラミック治療

メリット
  • 審美性が高く見た目が自然
  • 汚れが付きにくく衛生的
  • 金属を使用しないため金属アレルギーの心配が少ない
デメリット
  • 歯を削る必要がある
  • 強い力が加わると割れる可能性がある
  • 噛み合わせ自体を改善する治療ではない

歯ぎしりや食いしばりで奥歯が割れてしまう方へ

歯ぎしりや食いしばりが強い方の中には、奥歯の被せ物が何度も割れてしまうというトラブルを経験されている方も少なくありません。被せ物を作り直すことで一時的に改善することはありますが、噛み合わせの問題が残っている場合、同じようなトラブルを繰り返してしまうことがあります。

今回の症例では、まずマウスピースを用いて顎の筋肉の緊張を和らげ、顎の状態を安定させました。そのうえで、前歯が噛み合わない開咬の状態を矯正治療によって改善し、奥歯だけに集中していた負担を分散させる治療を行いました。噛み合わせが整ったことで、顎の痛みや違和感も落ち着き、安心して食事ができる状態へと改善することができました。

歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせの問題は自覚しにくいことも多く、痛みが強くない場合はそのまま様子を見てしまう方も少なくありません。しかし、その状態が続くことで歯や顎への負担が積み重なり、被せ物の破折や歯の損傷、顎関節のトラブルにつながることもあります。

「奥歯の被せ物が何度も割れてしまう」「歯ぎしりや食いしばりが気になる」「顎の痛みや噛みにくさを感じている」そのようなお悩みがある場合は、噛み合わせの問題が関係している可能性があります。原因を正しく診断し、状態に合わせた治療を行うことで症状の改善につながることもあります。

同じようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。噛み合わせの状態を確認することで、今後どのような治療が必要なのかを知ることができます。

噛み合わせや歯ぎしりでお悩みの方へ

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この記事の監修者

歯科医師:佐々木 智章

<経歴>

    • 2010年 愛知学院大学歯学部卒業
    • 2011年 愛知学院大学臨床研修医
    • 2012年 アップルデンタルクリニック勤務医
    • 2014年 ササキ歯科・ササキ矯正歯科勤務

<資格・所属学会>

    • 愛知県歯科医師会
    • 名古屋市東区歯科医師会
    • MDIベーシックコース
    • MDIインプラントコース
    • ストローマンインプラントコース
    • CAD/CAM Curving & Polishing
    • CAD/CAM Preparation & Training
    • アストラテックインプラントシステムベーシックコース
    • 顎咬合学会
    • LCDCベーシックコース
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